第397回 例会(Web#16) 2022.2.26

第397回例会チラシ
日本海事史学会 第397回 例会(Web#16)

ゴローヴニーン事件 ロシア海軍士官ムールの獄中上申書
日本在留希望はかなえられたか

講師:岩下 哲典(いわした てつのり・会員)

2022年2月26日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 1811年国後で捕縛されたゴローヴニーン一行のナンバー2ムールは、日本在留を希望する上申書を提出した。残念ながらロシア語原文は確認されていない。
 昨年、上申書の江戸時代日本語を現代語訳して英訳した本を出版した報告者が、上申書の中身とムールのその後、また日本史上の影響などを追う。

【講師プロフィール】
岩下 哲典(いわした てつのり・日本海事史学会会員)

1962年長野県塩尻市「たのめの里」生まれ。1994年青山学院大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学。2001年博士(歴史学)。明海大学ホスピタリティ・ツーリズム学部教授をへて現在東洋大学文学部教授。
主な編・著書:『江戸無血開城』『解説「金海奇観」と19世紀の日本』『東アジアのボーダーを考える』『高邁なる幕臣 高橋泥舟』『日本のインテリジュンス』『江戸時代来日外国人人名辞典』『江戸将軍が見た地球』『龍馬の世界認識』『幕末日本の情報活動』『江戸の海外情報ネットワーク』『予告されていたペリー来航と幕末情報戦争』『江戸のナポレオン伝説』『近世日本の海外情報』など多数。


第396回 例会(Web#15) 2022.1.22

第396回例会チラシ
日本海事史学会 第396回 例会(Web#15)

三浦氏の日宋貿易と筑前鐘御崎・鎌倉和賀江嶋の築港

講師:鈴木 かほる(すずき かほる・会員)

2022年1月22日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 承久の乱(1221年)後、後鳥羽院の敗北によって、宗像社領は将軍家が領家となり、駿河守三浦義村の嫡子泰村が預所として荘務を管理することになった。これにより宗像地域を支配し南宋貿易に携わってきた海洋豪族・宗像氏は、幕府御家人に組み入れられ、三浦氏が南宋貿易を引き継ぐことになる。筑前国鐘御崎および鎌倉和賀江嶋は、その日宋貿易の絶頂期に相次いで築かれた人工島である。
 この二つの築港の勧進僧は往阿弥陀仏であり、依頼者は南宋貿易の権益を掌握していた三浦泰村とその父三浦義村と考えられる。

【講師プロフィール】
鈴木 かほる(すずき かほる・会員)

国家公務員特別職