
日本海事史学会 第442回 例会(Web#59)
戦間期の海外移植民事業とラジオ放送
講師:根川 幸男(ねがわ さちお・会員)
2026年9月26日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催
2025年に100周年を迎えた日本のラジオ放送は、その発展期が日本人の海外植移民の最盛期と重なっていた。本報告では、両者の発展の重なる1930年代に、海外移植民(特にブラジル移民)をめぐって行われたラジオ放送番組のタイトルと内容、文化史的・社会史的意義を明らかにすることを試みる。
ブラジルへの移民は、1933年には約2万5000人、1934年には約2万1000人とピークを迎えたが、同時期のラジオでも、海外移植民事業の指導者の講演や移民船出航の実況中継を試みるなど、これと関連する動きがみられた。本報告では、モダニズムから国策の時代を背景に、ラジオ放送の発展と海外移植民の推進という30年代のトレンドの交点ともいえる活動をめぐり、次のトピックスを中心にラジオという広報メディアと海外移植民という国策事業の関係性や歴史的意義の解明を試みたい。
①1923年:ラジオ放送開始の契機:関東大震災における船舶無線の活躍
②1933年:「ラヂオ移植民講座」の制作・放送
③1934年:新鋭の移民船「りおでじやねろ丸」出航の実況放送
④1940年:紀元二千六百年奉祝海外同胞東京大会「海外同胞の夕」の制作・放送
【講師プロフィール】
根川 幸男(ねがわ さちお・日本海事史学会会員)
国際日本文化研究センター特定研究員
近著:『移民船から世界をみる』(サピエンティア 69)(法政大学出版局, 2023)、『季刊民族学』194号 特集「海と河川をめぐるグローバルヒストリー――人・ものの往来と文化創発」(監修・執筆)(千里文化財団, 2025)
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