第62回総会・特別講演 2024.6.29

会員の皆様へ

 来る6月29日(土)、第62回総会を駒場ファカルティハウスで開催いたします。
 新型コロナのために2020年3月の例会が急遽中止になって以来、実に4年4ヶ月ぶりの駒場です!
 遠方の方もふるってご参加くださるようお願い申し上げます。

※非会員の方も特別講演・懇親会にはご参加いただけます。詳しくはこちら

■日時:2024年6月29日(土)
    12:30~13:00 受  付
    13:00~13:30 総  会
    13:50~15:45 特別講演
    16:00~17:40 懇 親 会
(会費6,000円)
    18:00~    二次会(居酒屋「さわやか」 会費はワリカン)
■会場:駒場ファカルティハウス(セミナー室)
  (京王井の頭線東大前駅下車 場所は正門の警備員にお聞きください)
   電話 03-5454-4481(管理室)

■■■ 6月22日(土) 14:00までにご出欠をお知らせください。■■■
  日本海事史学会 第62回総会 出欠フォーム 〔会員のみ〕

※メールアドレスの変更・新規登録がある方はお問合せフォームからお知らせください。


日本海事史学会 第62回特別講演

2024年6月総会特別講演チラシ

17世紀初頭の英国における造船の諸文書

講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

2024年6月29日(土)13:50~15:45
東京大学駒場キャンパス内 駒場ファカルティハウス(セミナー室)

 16世紀のヨーロッパにおいて、大洋を航海する船の造船の中心はスペインとポルトガルであったが、同世紀の後半にイギリスが急速に両国に追いついた。近世に移行したヨーロッパでは近代国家の国力を左右する交易と戦争を担う船を建造する技術は、職人の世界のみならず、知識人や為政者にも関心が持たれるようになった。進歩する技術を現場に紹介するにとどまらず、海軍上層部、船主、貿易商人達の関心をも満足させる書物が現れた。英国においては、17世紀初頭に書かれた三つの重要な文書(その内の1書はアイザック・ニュートンが手写した直筆)が残されている。それらの文書を、特に船体の設計に焦点を当てて紹介したい。

【講師プロフィール】
山田 義裕(やまだ よしひろ・日本海事史学会会員)
1968年に早大政治学科を卒業し、現在の日本製鉄に入社。スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。
1973年に当会に入会。海外では「国際海事科学史会議」参加メンバー。
16-17世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。

 非会員の方もお申込なしでご参加いただけます。直接会場へお越しください。 


懇親会について

  • セミナー室隣の会場において立食ビュッフェ形式で行います。
  • 会費6,000円は当日会場で申し受けます。現金をご用意ください。
  • 予約の都合がありますので、出欠に変更がある場合は6月25日(火)までに出欠フォームを更新/再入力するか、Web担当へメールでお知らせください。

 非会員の方もお申込みいただければご参加いただけます。 
 詳しくはこちら 


二次会について

  • 居酒屋「さわやか」で二次会を行います。
  • 会費はワリカンです。
  • ある程度の人数を把握したいので、懇親会の参加申込フォームへの回答にご協力ください。(当日、懇親会の前に出欠を確認いたします)

第408回例会(Web#27) 2023.2.18

2023年2月例会チラシ
日本海事史学会 第408回 例会(Web#27)

幕末長州藩の海事志向と渡辺蒿蔵
―松下村塾から造船の道―

講師:牛見 真博(うしみ まさひろ・会員)

2023年2月18日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 長州藩の渡辺蒿蔵(天野清三郎、1843-1939)は、吉田松陰の松下村塾で学び、志士として活動した後、海外留学し造船を学んだ。帰国後は工部省に入り、明治7年には官営長崎造船所第二代所長(後に長崎造船局初代局長)となり、近代造船業の礎を築いた。
 その背景としての幕末長州藩における吉田松陰をはじめとする海事志向を踏まえながら、志士から造船の道に進んだ渡辺蒿蔵への影響を含めて概観したい。

 

【講師プロフィール】
牛見 真博(うしみ まさひろ・会員)

1976年生まれ。立命館大学文学部卒業後、山口県の高校教諭として奉職。勤務の傍ら、山口大学大学院博士課程修了。博士(学術)。
著書に『長州藩教育の源流―徂徠学者・山県周南と藩校明倫館―』(溪水社、2013年)。現在、大島商船高等専門学校教授。

非会員の方のお申し込みはこちらから→


第406回例会(Web#25) 2022.12.17

2022年12月例会チラシ
日本海事史学会 第406回 例会(Web#25)

クレードルによる進水の歴史
―そしてヘダ号、開成丸、戦艦武蔵

講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

2022年12月17日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 昔も今も進水は造船の中で最もクリティカルな工程である。そのリスク軽減のためにクレードルが使われ、17世紀のイタリア、ポルトガル、スペインにおいてその図像と解説が現れた。18世紀以降は、主にフランスと英国の書物の中で、それらの特徴と進化の過程を知ることが出来る。日本では幕末に、失った船の代船としてロシア人の指導の下にヘダ号を建造した時に始めてクレードルの使用を学んだ。仙台藩の開成丸の進水の図にもそれが認められる。これらを紹介し、最後に最大の戦艦であった武蔵の進水に話を及ばせたい。

 

【講師プロフィール】
山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

1968年に早大政治学科を卒業し、現在の日本製鉄に入社。スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。
1973年に当会に入会。海外では「国際海事技術史会議」参加メンバー。
16-17世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。


第400回例会(Web#19) 2022.05.28

第400回例会チラシ
日本海事史学会 第400回 例会(Web#19)

菱垣廻船浪華丸の復元を回顧する

講師:安達 裕之(あだち ひろゆき・会員)

2022年5月28日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 1994年6月、市制100周年を記念して大阪市は、「なにわの海の時空館」の目玉展示物とすべく弁才船の復元を企て、数ある弁才船の中から大阪と縁の深い菱垣廻船を復元船に選んだ。5年後の1999年7月、復元船は完成し、浪華丸と命名された。以来、四半世紀、弁才船についての新たな知見も得られたので、往時を回顧することにしたい。

【講師プロフィール】
安達 裕之(あだち ひろゆき)日本海事史学会会員

1947年大阪市生まれ、1972年東京大学工学部船舶工学科卒業、同教養学部に勤務して、2012年に退職。東京大学名誉教授。専門は日本造船史。
おもな著書:『異様の船-洋式船 導入と鎖国体制-』(平凡社、1995年)