日本海事史学会

最新のお知らせ


  • 第436回例会〔対面開催〕 2025.12.20
    2025年12月例会チラシ
    日本海事史学会 第436回例会〔対面開催〕

    仙台藩の御座船建造
    ―新出の御船大工棟梁中村文書の紹介

    講師:斎藤 善之(さいとう よしゆき・会員)

    2025年12月20日(土) 14:30~16:30(開場 14:00)
    東京大学駒場キャンパス内 駒場ファカルティハウス(セミナー室)
    (Zoom参加は会員のみ)

     江戸時代初期、伊達政宗は、播州明石出身の中村庄右衛門なる人物を御舩大工棟梁として召し抱え、石巻において御座船の建造に従事させました。
    これによって仙台藩は東日本では珍しく御座船を保有する藩となり、その御座船は松島に置かれて歴代藩主らの松島湾での遊覧などに使用されました。
     こうして中村氏は、御座船のみならず御穀船(商船)建造も指導することで仙台藩の造船技術の引き上げに大きく寄与し、その後も近世を通じて石巻で藩の造船に深く関わっていましたが、明治維新後は当地を離れました。
     その後、2010年8月になって、さいたま市在住の中村家の御子孫から200点ほどの古文書が石巻市に寄贈され、現在は石巻市博物館に所蔵されております。石巻市博物館ではその文書を使って市民向け古文書講座を開講することとし、斎藤はその講師として市民とともに解読にあたっております。そこからは、これまで知られていなかった仙台藩の御座船や御穀船に係わる歴史的事実が多数よみがえってきたのです。
     今回の報告は、この中村文書の内容を学会で報告する初めての機会となりますが、仙台藩の御座船建造の知られざる歴史を紹介したいと考えております。

    【講師プロフィール】
    斎藤 善之(さいとう よしゆき・日本海事史学会会員)
    1958年栃木県生まれ。早稲田大学大学院日本史専攻博士課程単位取得退学。
    文学博士。専門は近世後期から近代初期の海運勢力と港湾都市の研究。

     非会員の方もお申込なしでご参加いただけます。直接会場へお越しください。 


    例会後、居酒屋で忘年会を開催します!

    【事前申込制】懇親会 17:00~(例会終了後)

    会場:宮崎郷土料理「ひしゅうや」
        京王井の頭線「神泉」駅 徒歩1分
        (例会終了後に電車で移動します)
        東京都渋谷区円山町18-2 藤田ハイツ1F
        TEL:03-3463-0075
    会費:5,500円(飲み放題コース)

    • 会場予約の都合上、懇親会は事前のお申込みをお願いいたします。
    • 非会員もご参加いただけます。

    お申込みは
    こちらのフォームから

    申込締切
    2024年12月17日(火)23:59


  • 第435回例会(Web#53) 2025.11.22
    2025年11月例会チラシ
    日本海事史学会 第435回 例会(Web#53)

    明治初期の民間蒸気船の機関についての一考察
    ~明治7年「全国艦舩其外調書」を中心に~

    講師:中尾 光一(なかお こういち・会員)

    2025年11月22日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     前報(第426回)では明治初期の造船技術者に関して報告の機会を頂いたが、蒸気機関の入手先などの疑問が残った。そこで今回は、民間蒸気船の機関について報告したい。
     明治初期の民間蒸気船について『日本近世造船史』では「偶に民間において新船を造ることあるもその機関は悉く海軍造船所に託され」低調だったとしているが、実際には国内各地で民間蒸気船が建造されている。明治7年「全国艦舩其外調書」(『太政類典』)によると保有蒸気船は118隻、その内訳は国内建造40隻・外国建造47隻・建造地不明31隻であり、民間蒸気船は伊豆の戸田で「石明丸」(製造人は上田寅吉、後に開拓使が購入)、滋賀県で「彦根丸」や「渉湖丸」他6隻など各地で建造されていた。これらの船の建造過程を分析することで明治初期の造船・造機の実態を明らかにしていきたい。

    【講師プロフィール】
    中尾 光一(なかお こういち・日本海事史学会会員)
    1975年大阪府生まれ。花園大学文学部史学科(近現代史)卒業。同大学院修士課程修了。現在は花園大学文学部日本史学科助手。
    主要論文は、「海軍艦政局創設に関する一考察 ―初代局長伊藤雋吉を中心として―」(『花園大学文学部紀要』2020年)、「幕末から明治初期における造船技術者に関する一考察 ―緒明菊三郎と緒明造船所を中心として―」(『花園史学』2023年)など。

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  • 第434回例会(Web#52) 2025.10.25
    2025年10月例会チラシ
    日本海事史学会 第434回 例会(Web#52)

    進水式の日の佐世保―「其の賑はしきこといはん方無く」

    講師:齋藤 義朗(さいとう よしろう・会員)

    2025年10月25日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     日本海軍は、非常時あるいは機密程度の高い艦船を除いて部外にも進水式を公開しており、記念すべき艦ともなると市内人口の過半に達する万単位の観覧者が工廠周辺へ殺到した。1889年(明治22)に開庁した佐世保鎮守府の佐世保海軍工廠では、中・小型巡洋艦や駆逐艦、潜水艦の建艦を割り当てられており、1945年8月までに133隻を進水させ、うち30隻が公開された。
     本報告では、報告者が独自に入手した元海軍技術中将の写真帖や工廠構内観覧席配置図などをもとに、佐世保独特の進水式準備や観覧状況など、海軍艦艇進水式をめぐる諸相について明らかにしていきたい。

    【講師プロフィール】
    齋藤 義朗(さいとう よしろう・日本海事史学会会員)
    1972年長崎市生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位修得退学。呉市大和ミュージアム学芸員、船の科学館学芸係長などを経て現在、長崎県文化振興・世界遺産課 係長(副参事)学芸員。専門は日本近現代史・海事史・海軍史。共著に『絶品!海軍グルメ物語』(新人物往来社、2010)など。長崎外国語大学新長崎学研究センター客員研究員。

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  • 第433回例会(Web#51) 2025.9.27
    日本海事史学会 第433回 例会(Web#51)

    陸戦と海戦における欺まん措置の規制

    講師:浦口 薫(うらぐち かおる・会員)

    2025年9月27日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     軍事作戦に勝利する上で欺まんにより敵を混乱させる奇計は合法とされる一方で、類似した行為でも敵の信頼を濫用する背信行為は違法とされてきた。両者は合法か違法かという点で決定的に異なるが、欺まんにより敵を騙す点は共通するため、その区分には明らかでない部分が存在する。
     先行研究の大半は海戦法規が陸戦法規に比べて奇計に寛容である点を指摘し、その理由として、私掠船が攻撃直前まで素性を隠すことが許容されてきた歴史的経緯を挙げる。しかし、このような考え方が、当時とは全く異なる環境下にある現代の海戦に妥当するか疑問がある。
     本報告では、欺まん措置を規律する陸戦法規と海戦法規の現行規則を整理した上で、現代の陸戦と海戦で使用される欺まん措置を確認し、両者の適合性を評価する。

    【講師プロフィール】
    浦口 薫(うらぐち かおる・日本海事史学会会員)
    防衛大学校国際関係論学科卒業後、海上自衛隊入隊。防大総合安全保障研究科前期課程修了(山﨑学生奨励賞受賞)、同後期課程満期退学。2020年に大阪大学より博士号(国際公共政策)授与。潜水艦部隊、統合幕僚監部等での勤務や中曽根平和研究所主任研究員等の研究活動を経て、現在、防大国防論教育室准教授(2等海佐)。
    著書:『封鎖法の現代的意義』(大阪大学出版会、2023年)(猪木正道賞奨励賞受賞)。
    論文:『海事史研究』第81号に「第二次世界大戦後の海運環境の変化と海戦法規への影響」の寄稿があるほか、多数の査読論文あり。
    学会報告:「海上封鎖の現代的意義」国際法学会への報告、2022年9月等。専門:海洋安全保障、国際法(特に海戦法規、海洋法)。
    所属学会:日本海事史学会、日本防衛学会、国際法学会、世界法学会、防衛法学会、国際安全保障学会等。

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  • 第432回例会(Web#50) 2025.7.26
    2025年7月例会チラシ
    日本海事史学会 第432回 例会(Web#50)

    伊勢船異聞-信長の「鐵ノ船」-

    講師:安達 裕之(あだち ひろゆき・会員)

    2025年7月26日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     天正4年(1576)7月の第一次木津川口海戦で毛利水軍に大敗を喫した織田信長は、伊勢で大船を建造した。天正6年7月に堺に着岸した信長の大船について、奈良興福寺の多門院英俊は日記に「鐵ノ船也、テツハウトヲラヌ用意、事々敷儀也」と書き留めた。ために信長の大船についての議論は「鐵」に集中し、信長の大船を鉄甲船とする通説に対して、無装甲説、部分装甲説、「異国式の特徴をもつ大船」説が入り乱れ、肝心の船としての信長の大船についての議論は等閑に付されてきた。信長の大船を伊勢船とする石井謙治説に対して水軍史の研究者から特に異論は出ていないが、石井氏は重大な事実を見逃した。果たして信長の大船は伊勢船か?

    【講師プロフィール】
    ■安達 裕之(あだち ひろゆき・日本海事史学会会員)
    1947年大阪市生まれ、1972年東京大学工学部船舶工学科卒業、同教養学部に勤務して、2012年に退職。東京大学名誉教授。
    専門は日本造船史。おもな著書:『異様の船-洋式船 導入と鎖国体制-』(平凡社、1995年)

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