日本海事史学会

最新のお知らせ


  • 第412回例会(Web#31) 2023.6.24
    2023年6月例会チラシ
    日本海事史学会 第412回 例会(Web#31)

    鎌倉期三浦一族の海上ネットワーク

    講師:鈴木 かほる(すずき かほる・会員)

    2023年6月24日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     

    日本秋津嶋は、六十六箇国あり、このうち三浦一族の所領は
    三八か国、つまり五〇%を超える国の何らかの支配権を取得し、
    列島規模で勢力を伸ばしていた。当時の移動手段が主として
    海路であったことを考えれば、三浦氏が列島規模で海運ネット
    ワークを構築し、地域支配層の中核をなしていたと言えよう。
    日本列島全体に展開する三浦一族の活動をみてみたい。

    【講師プロフィール】

    鈴木 かほる(すずき かほる・日本海事史学会会員)

    三浦一族研究会特別研究員。
    著書『史料が語る三浦一族とその周辺』新人物往来社、
    『幻の鎌倉執権三浦氏ー関白九条道家凋落の裏側』清文堂出版など。

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  • 第411回例会(Web#30) 2023.5.27
    2023年5月例会チラシ
    日本海事史学会 第411回 例会(Web#30)

    浪華丸の保存と展示を目指して

    講師:高見 昌弘(たかみ まさひろ・会員)

    2023年5月27日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     

    なにわの海の時空館 閉館から10年
    浪華丸見学会(2023年4月21日)の報告

     今回、「浪華丸」の状態が確認できた。2025年大阪・関西万博をチャンスと捉え「浪華丸」の再興へとつなげたい。
     2013年より1/3縮尺の試作船を利用して1/3サイズで浪華丸を再現。山車として大阪港/天保山でのお祭りに活用している。
     地域の賑わいと「浪華丸」の存在を市民に紹介してきた今、いよいよ本丸へ、菱垣廻船「浪華丸」の保存と展示を目指してネジを巻きます。

    【講師プロフィール】
    高見 昌弘(たかみ まさひろ・会員)

    1958年生まれ。兵庫県伊丹市在住。
    1993年から大阪市のセイルトレーニングシップ帆船「あこがれ」にボランティアスタッフとして関わる。
    (帆船「あこがれ」は、現在帆船「みらいへ」として活躍中)
    帆走理論についての講演会で野本謙作先生との出会いが菱垣廻船「浪華丸」に繋がり、帆走の実現に向けた協力へ。
    1999年7月、「浪華丸」の帆走実験にもボランティアで乗船。
    以来、「浪華丸」再興に向けた催事の活動を続けている。

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  • 第410回例会(Web#29) 2023.4.22
    2023年4月例会チラシ
    日本海事史学会 第410回 例会(Web#29)

    欧米における船の考古学的発掘、保存、レプリカの建造

    講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

    2023年4月22日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     

     欧米では古い船が何隻も良好な状態で、水中で発見されている。発掘された船の多くは博物館において見ることができるが、保存処理には長い時間がかかっている。しかし、保存のために敢えて元の場所に埋め戻された例もある。様々なレベルのレプリカが建造されている。
     今回の発表ではカリギュラ船、バイキング船に始まって、ヴァーサ号、サン・ファン号に至る代表的な例を、スライドショーと動画を多用して紹介したい。

    【講師プロフィール】
    山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

    1968年に早大政治学科を卒業し、現在の日本製鉄に入社。スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。
    1973年に当会に入会。海外では「国際海事技術史会議」参加メンバー。
    16-17世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。

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  • 第409回例会(Web#28) 2023.3.25
    2023年3月例会チラシ
    日本海事史学会 第409回 例会(Web#28)

    尾州小野浦(愛知県知多郡美浜町)廻船の歴史 序論
    ―「久住*」一統との関係をさぐる―

    講師:樋口 茂生(ひぐち しげお・会員)

    2023年3月25日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     

     報告者の地元小野浦は廻船業で有名であり、寛文末期~文政前期(1671-1822)の知多郡では、大野、半田、師崎に次ぐ廻船数を誇っていたが、古文書が未発見のため、内海の戎講等に比べ研究は極めて不十分であった。そこで、客船帳・石造物・地籍図等により小野浦廻船の痕跡を足で探索した。その結果、日本海側5港の客船帳に小野浦廻船の記録があり、船主中に久住(船印有)を認めた。その足跡は金毘羅宮玉垣(同船印有)・和田神社燈籠でも確認でき、地元小野浦の地籍図・土地台帳でも久住籍(同船印有)を含め確認した。さらに、「久住五左衞門」を含む3件の古文書を発見した。現段階では全てではないが、小野浦廻船(中須にも注目)は「久住」一統の集団を支える役割を担っていたと推定される。
     知多廻船史研究は海事史学会諸先輩が先鞭をつけたものである。これに感謝しつつ報告し、ご批判を請う。

     〔*注〕「久住」は「江戸店持伊勢商人」のひとり。

    【講師プロフィール】
    樋口 茂生(ひぐち しげお・会員)

    千葉県の元環境系研究者。

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  • 第408回例会(Web#27) 2023.2.18
    2023年2月例会チラシ
    日本海事史学会 第408回 例会(Web#27)

    幕末長州藩の海事志向と渡辺蒿蔵
    ―松下村塾から造船の道―

    講師:牛見 真博(うしみ まさひろ・会員)

    2023年2月18日(土)
    14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
    Zoomにて開催

     

     長州藩の渡辺蒿蔵(天野清三郎、1843-1939)は、吉田松陰の松下村塾で学び、志士として活動した後、海外留学し造船を学んだ。帰国後は工部省に入り、明治7年には官営長崎造船所第二代所長(後に長崎造船局初代局長)となり、近代造船業の礎を築いた。
     その背景としての幕末長州藩における吉田松陰をはじめとする海事志向を踏まえながら、志士から造船の道に進んだ渡辺蒿蔵への影響を含めて概観したい。

     

    【講師プロフィール】
    牛見 真博(うしみ まさひろ・会員)

    1976年生まれ。立命館大学文学部卒業後、山口県の高校教諭として奉職。勤務の傍ら、山口大学大学院博士課程修了。博士(学術)。
    著書に『長州藩教育の源流―徂徠学者・山県周南と藩校明倫館―』(溪水社、2013年)。現在、大島商船高等専門学校教授。

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