
日本海事史学会 第434回 例会(Web#52)
進水式の日の佐世保―「其の賑はしきこといはん方無く」
講師:齋藤 義朗(さいとう よしろう・会員)
2025年10月25日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催
日本海軍は、非常時あるいは機密程度の高い艦船を除いて部外にも進水式を公開しており、記念すべき艦ともなると市内人口の過半に達する万単位の観覧者が工廠周辺へ殺到した。1889年(明治22)に開庁した佐世保鎮守府の佐世保海軍工廠では、中・小型巡洋艦や駆逐艦、潜水艦の建艦を割り当てられており、1945年8月までに133隻を進水させ、うち30隻が公開された。
本報告では、報告者が独自に入手した元海軍技術中将の写真帖や工廠構内観覧席配置図などをもとに、佐世保独特の進水式準備や観覧状況など、海軍艦艇進水式をめぐる諸相について明らかにしていきたい。
【講師プロフィール】
齋藤 義朗(さいとう よしろう・日本海事史学会会員)
1972年長崎市生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位修得退学。呉市大和ミュージアム学芸員、船の科学館学芸係長などを経て現在、長崎県文化振興・世界遺産課 係長(副参事)学芸員。専門は日本近現代史・海事史・海軍史。共著に『絶品!海軍グルメ物語』(新人物往来社、2010)など。長崎外国語大学新長崎学研究センター客員研究員。
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