第424回例会(Web#43) 2024.10.26

2024年10月例会チラシ
日本海事史学会 第424回例会(Web#43)

三浦按針は英国通商成立までの十三年間、何をしていたのか

講師:鈴木 かほる(すずき かほる・会員)

2024年10月26日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 国学院大学『国史学』239号に掲載された論考、即ち、三浦按針は英商通商の成立までの十三年間、何をしていたのかについて言及します。
 三浦按針をテーマとした書物は多く出版されていますが、その内容は英商通商の成立以降の家康と三浦按針との関係を述べたものしかありません。今回発表する内容は、三浦按針は英商通商が成立するまでの十三年間、何をしていたのか、この十三年間の彼の行動の空白を埋めることによって、何故、家康が三浦按針を外交顧門として重用したのか、その理由について言及します。

【講師プロフィール】
■鈴木 かほる(すずき かほる・日本海事史学会会員)
国家公務員特別職

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第406回例会(Web#25) 2022.12.17

2022年12月例会チラシ
日本海事史学会 第406回 例会(Web#25)

クレードルによる進水の歴史
―そしてヘダ号、開成丸、戦艦武蔵

講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

2022年12月17日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 昔も今も進水は造船の中で最もクリティカルな工程である。そのリスク軽減のためにクレードルが使われ、17世紀のイタリア、ポルトガル、スペインにおいてその図像と解説が現れた。18世紀以降は、主にフランスと英国の書物の中で、それらの特徴と進化の過程を知ることが出来る。日本では幕末に、失った船の代船としてロシア人の指導の下にヘダ号を建造した時に始めてクレードルの使用を学んだ。仙台藩の開成丸の進水の図にもそれが認められる。これらを紹介し、最後に最大の戦艦であった武蔵の進水に話を及ばせたい。

 

【講師プロフィール】
山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

1968年に早大政治学科を卒業し、現在の日本製鉄に入社。スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。
1973年に当会に入会。海外では「国際海事技術史会議」参加メンバー。
16-17世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。


第395回 例会(Web#14) 2021.12.18

第395回例会チラシ
日本海事史学会 第395回 例会(Web#14)

元和航海記の朔望表の原典を求めて

講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

2021年12月18日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 池田好運の「元和航海記」には、天文航海のための太陽の赤緯表と共に海の潮汐を知るための月の朔望表が載せられている。この表は19年間の毎月の朔望が、1615年から1690年に対応し、その後も「永年」に使えるようになっている。太陽の赤緯表の原典を探し求め、スペインのロドリーゴ・サモラーノの「航海術要覧」を見つけたように、この朔望表の原典をスペインとポルトガルの書物の中に長年求めてきたので、これを報告したい。

 古代インド、バビロニア、エジプトの天文表がギリシャのプトレマイオスの理論に補強され、アラビアにおける改良を経て中世のスペインに到達し、スペイン語とラテン語に翻訳された。しかしこの段階ではいまだ、天文表は天文学者と修道僧の一部にしか理解できないものであった。これらの天文表の中から月の朔望だけを取り出し、誰にも一目瞭然の形にした表が15世紀のスペインで現れ、ベストセラーとなった。

【講師プロフィール】
山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

1968 年に早大政治学科を卒業し、現在の日本製鉄に入社。スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。
1973 年に当会に入会。海外では「国際海事技術史会議」参加メンバー。
16-17 世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。


第388回 例会(Web#7) 2021.04.24

日本海事史学会 第7回 Web例会

「16世紀末~17世紀初頭のスペインとポルトガルにおける船殻の設計と建造」

講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

2021年4月24日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 掲題の両国における造船が最も活発な時代に、船殻が実際にどのように設計され、建造されたかが出来るだけ具体的に思い浮ぶように当時の文献に基づいて紹介したいと思います。

【講師プロフィール】
山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)
1968年現在の日本製鉄に入社。
海外への技術、機器、製品の輸出を中心とした業務に就く。
スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。1973年に当会に入会。
海外では「国際海事技術史会議」参加メンバー。
16-17世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。