第422回例会(Web#41) 2024.5.25

2024年5月例会チラシ
日本海事史学会 第422回例会(Web#41)

朝鮮半島系準構造船加耶タイプの復元と船体構造の検証

講師:柴田 昌児(しばた しょうじ・会員)・金田 隆(かねだ たかし・会員)

2024年5月25日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 朝鮮半島南部、金官加耶国中心部の一角にあり、港湾施設でもある金海鳳凰洞遺跡で出土した3~4世紀の舷側板は、日本産と考えられるクスノキ材で、分析の結果、全長20m、幅2mの大型準構造船を復元することができた。日本には無い船体形状は朝鮮半島南部の船形土器に類例があることから、朝鮮半島系準構造船加耶タイプと呼称した。そして日韓交流・交易における塩鉄木馬論の可能性を指摘した(柴田2022)。
 金田は復元した朝鮮半島系準構造船加耶タイプの船体線図を作成、復原力を計算し、考察した。この成果を受け、柴田と金田は船体構造を分析し、大型準構造船としての有効性を検証する。

【参考文献】 柴田昌児2022「朝鮮半島系準構造船(加耶タイプ)の生産と日韓の造船技術」『纏向学研究』第10号

【講師プロフィール】
■柴田 昌児(しばた しょうじ・日本海事史学会会員)
愛媛大学埋蔵文化財調査室 教授。
論文に「海上アクティビティと高地性集落」『「高地性集落」論のいま』科研基盤(B)成果報告集(2024年)、「準構造船とチキリ、そして外海と内水面交通」『新潟考古』33号、「総論 海に生きた弥生人の多様性と多義性」柴田昌児編『特集 海と弥生文化』月刊考古学ジャーナル763号(以上2022年)、「瀬戸内の海に生きた弥生人」『紀伊半島をめぐる海の道と文化交流』論考集、「西日本の古代木造船と海上における人間活動−瀬戸内海と日本海-」『新潟県考古学会2021年度秋季シンポジウム発表要旨集』、「準構造船と描かれた弥生船団」『青谷上寺地遺跡発掘調査研究年報2020』(以上2021年)、「古代瀬戸内海における海上活動に関する一試論」『みずほ別冊 弥生研究の群像』(2013年)。
■金田 隆(かねだ たかし・日本海事史学会会員)
オクムラボート販売 技術顧問。
著書に「古代船を復元する」『よみがえる古代船と5世紀の大阪』(1989年、松木 哲氏と共著)。

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第410回例会(Web#29) 2023.4.22

2023年4月例会チラシ
日本海事史学会 第410回 例会(Web#29)

欧米における船の考古学的発掘、保存、レプリカの建造

講師:山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

2023年4月22日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 欧米では古い船が何隻も良好な状態で、水中で発見されている。発掘された船の多くは博物館において見ることができるが、保存処理には長い時間がかかっている。しかし、保存のために敢えて元の場所に埋め戻された例もある。様々なレベルのレプリカが建造されている。
 今回の発表ではカリギュラ船、バイキング船に始まって、ヴァーサ号、サン・ファン号に至る代表的な例を、スライドショーと動画を多用して紹介したい。

【講師プロフィール】
山田 義裕(やまだ よしひろ・会員)

1968年に早大政治学科を卒業し、現在の日本製鉄に入社。スペイン、ブラジル、メキシコに滞在。
1973年に当会に入会。海外では「国際海事技術史会議」参加メンバー。
16-17世紀のスペインとポルトガルの造船史と航海術史が主たる関心分野。

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第400回例会(Web#19) 2022.05.28

第400回例会チラシ
日本海事史学会 第400回 例会(Web#19)

菱垣廻船浪華丸の復元を回顧する

講師:安達 裕之(あだち ひろゆき・会員)

2022年5月28日(土)
14:00~16:00(ルームオープン 13:30)
Zoomにて開催

 

 1994年6月、市制100周年を記念して大阪市は、「なにわの海の時空館」の目玉展示物とすべく弁才船の復元を企て、数ある弁才船の中から大阪と縁の深い菱垣廻船を復元船に選んだ。5年後の1999年7月、復元船は完成し、浪華丸と命名された。以来、四半世紀、弁才船についての新たな知見も得られたので、往時を回顧することにしたい。

【講師プロフィール】
安達 裕之(あだち ひろゆき)日本海事史学会会員

1947年大阪市生まれ、1972年東京大学工学部船舶工学科卒業、同教養学部に勤務して、2012年に退職。東京大学名誉教授。専門は日本造船史。
おもな著書:『異様の船-洋式船 導入と鎖国体制-』(平凡社、1995年)